■EF63■
EF63-17号機
EF63形電気機関車(1997年9月25日・軽井沢駅)

 EF63は、碓氷峠越え専用の電気機関車で、峠を越える列車全ての、峠の下側(横川側)に重連(2両)で連結されます。 つまり、峠を登るときは、横川駅で列車の最後部に連結し、後ろから後押しする形で列車を押し上げ、軽井沢駅で切り離します。
 逆に峠を下るときは、軽井沢駅で列車の先頭に連結し、列車が暴走しないように前をガードする形で、強力なブレーキを使いながらゆっくりと峠を下り、横川駅で切り離します。
 横川駅での長い停車時間は、名物駅弁の「峠の釜めし」を買うための時間ではなく、本来はこの電気機関車を連結・切り離しをするための時間なのです。

 なぜ、常に坂の下側に連結されるのかというと、例えば坂を登るとき、前に連結して引っ張り上げる形にしたとします。この場合、急坂を通過中に連結器が外れたときに、列車が急坂を落下する恐れがあるので危険です。下から押し上げる形をとれば、万が一連結器が外れても、下側に安全装備満載のEF63があるので、安全です。

 EF63は補助機関車であり、碓氷峠専用なので、点検などで他の工場に移動するとき以外、碓氷峠の横川〜軽井沢間のみを走行します。 横軽がなくなった今、EF63はほかに使用する場所がないので、保存される一部の車両を除き、廃車される運命にあります。

 このEF63は、安全に峠を上り下りできるように、他の電気機関車にはない様々な特殊装備を持っています。

EF63-18号機
このように、列車と連結する側には、特殊な連結器と、たくさんのコードの束を備えている。

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